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リサイタルを無事に終えることができました。 ご来場いただいた方々、 そしていつも応援してくださる皆様、 ありがとうございました。 心よりお礼申し上げます。
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去年の10月にウィーンでLiederabend(歌曲の夕べ)を開催してから1年が経った。 そしてこの1年積み重ねてきたことを皆様に聴いていただくリサイタルを、芸文センター神戸女学院小ホールで11月13日に開くことができた。 |
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まずはシューベルト、私が最も好きで最も歌うことに関して難しいと思う作曲家だ。やはり練習を重ねても自分で納得いくことはなかった気がする。特にIm Frühling(春に)は心の中にあるイメージと自分の歌が一緒になったのはやっと当日のリハーサルの時だろうか。そしてDu bist die Ruh(君はわが憩い)はシューベルトの歌曲の中で最も美しくそれゆえに声をコントロールすることがとても難しい。プログラムの最終校正の時まで歌うか歌わないか迷った。幸いに今の自分が歌える最高の歌を当日歌う事ができた。とはいえまだまだ本物のシューベルトには程遠い気がする。 |
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そしてマーラーの「子供の不思議な角笛」より5曲歌った。マーラーの交響曲を聴かれる方にとってはおなじみのメロディーだったと思う。本来オーケストラの伴奏で歌われることが多いが幸野紀子さんはピアノという楽器で様々な音を奏でてくださった。そして他の曲に比べて間奏がとても長い。練習の時その長い間奏に聴き惚れてどれだけ入るのをまちがったか…。特に私の大好きなRheinlegendchen(ラインの伝説)のピアノはヨーロッパののどかな風景を思い出すことができた。そしてWo die schönen Trompeten blasen(トランペットが美しく響くところ)は本当に美しい曲だ。亡霊となって彼女のもとを訪ねる若者、そのことにだんだん気がつく恋人の悲しみ。それをマーラーは短調ではなく美しい長調のメロディーで表現している。長調だからなお一層悲しいのだ。 |
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そして日本歌曲。どの曲も素敵な曲ばかりだ。武満徹はリサイタルでよく歌う大好きな作曲家だ。そして久しぶりに歌う中田喜直。今回苦労したのは「さくら横丁」で、ウィーンに行くたびに先生にレッスンしていただいた。どれだけ声をスムーズに運ぶことができるかで歌いやすさが違ってくる。どの曲も同じだが特にこの曲では息の流れがすべてを左右するといっても言い過ぎではない。
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リサイタルの最後はシェーンベルクの「キャバレーソング」より4曲を朗読しながら歌った。どの曲も楽しい曲で歌えてしまえば一番気楽に演奏することができた。もう少し曲を増やして来年ウィーンでのリサイタルのプログラムにしたい。
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毎回リサイタルを開くたびに襲ってくるプレッシャーとこの上ない充実感。相反する感情だがどちらも大切な感情だと思う。 今終わって1週間余り。なんだか空虚だ!いやそろそろ次の準備に取り掛からなければ時があっという間に過ぎていく。 最後に今回聴いてくださった方、応援してくださっている方、 どうか次回も頑張って良い演奏にするつもりです。会場にいらしてください。 |
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