015022

Miyuki Anraku

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安楽みゆき  Soprano

 

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201847日(土)、

11回目となる日本でのソロリサイタルが無事に幕を閉じました。

ご来場いただいた皆様に心よりお礼申し上げます。

ありがとうございました。

 

 

1年前の41日にホールを取りに行っていただき、いつも希望していた土曜日が取れました。これで今までお昼間しか来られない方にも来ていただけると喜んでいたのですが、仕事と重なった方、他のコンサートと重なった方がたくさんいらっしゃったので、前回よりすこし少ない観客数となりました。次回は夜にするか昼にするか難しい選択です!(土曜日はめったに取れないのですが。)

 

 

 

今回も前回と同じように、前半はドイツリート、日本歌曲、後半で「新ウィーン楽派」の中の一人シェーンベルクの歌曲、オペラのアリア、そしてオペレッタを歌わせていただきました。

母国語でないドイツ語の詩を理解し「しゃべるように歌う。」というのが今回の私の課題でした。

メロディをつけないで朗読を何回も繰り返しそのまま歌えたら…どんなに素晴らしいことか!言葉とメロディが一体化しているドイツリートです。

練習すればするほどどんどん好きになっていきました。

 

 

 

メンデルスゾーンの歌曲は素直で美しいメロディーです。有名な「歌の翼に」を長いフレーズでしなやかに歌うのが私の目標でもあります。

2002年のリサイタルで歌って以来あまり歌う事のなかったメンデルスゾーンは数多くの歌曲を書きました。同じ詩にシューベルト他たくさんの作曲家がその詩に魅せられて曲を付けています。今回歌った「ズライカ」もその一つです。シューベルトとは全く違った音楽で最初はシューベルトのメロディーと混乱したものです。でも歌い込んでいくうちにシューベルトよりもシンプルで音の色合いを和声でどんどん変化させていくメンデルスゾーンの「ズライカ」が大好きになりました。

そして今回のコンサートの最初に歌った「春の歌」とても短く優しいメロディーでメンデルスゾーンの初期の作品です。(Op.19No1)是非この曲をコンサートの初めにと決めたのですが、シンプルな曲というのはある時はとても簡単に感じられ、ある時は途轍もなく難しくなるのです!

 

前回も歌ったシューマンはたくさんの歌曲を作曲しました。これからもどんどん新しい曲を歌っていきたい作曲家です。

「ミルテの花」「リーダークライスOp.24 Op.39」「女の愛と生涯」「詩人の恋」など数多くの歌曲集を作曲したシューマンはゲーテが書いた「ヴィルヘルム・マイスターの修行時代」の詩に曲をつけました。(シューベルト、ヴォルフも同じ詩に作曲しています。)その中から今回は2曲(私に語らせないでOp.98 No.5、悲しい響きで歌わないでOp.98 No.7)を歌いました。本当はこのシューマンのステージでは「ヴィウヘルム・マイスターの修行時代」の中で不幸を背負ったミニヨンが歌う4曲と明るく楽しいフィリーネが歌う1曲、合わせて5曲を歌いたかったのですが、かなり暗い!のです。(フィリーネ意外ですが。)ですから今回は「ジャスミンの茂み」に始まり短くてもインパクトのある曲を選びました。

次回のコンサートではこの5曲にチャレンジするつもりです。

 

山田耕筰の童謡百曲集は有名な「この道」や「あわて床屋」などがあり日本語なので聴いて頂きやすかったのではないでしょうか。

さて、いつもリサイタルで日本歌曲を歌う時、作曲家を選ぶのに迷います。私達の母国語である日本語で書かれた曲は残念ながらまだ歴史がそんなに長くありません。その中で今の私には日本情緒をしっかり湛えた山田耕筰が一番しっくりくる作曲家なのです。ですから何回もリサイタルで歌わせていただいています。その都度日本語の表現の難しさを思い知らされます。日本人なのに…

今回は「童謡百曲集」から簡単な童謡から童謡というには難しすぎる歌曲を歌いました。山田耕筰のまだ知らない曲、とても有名な曲をこれからも歌っていくつもりです。

 

 

 

 

 

 

シェーンベルクの「キャバレーソング」は20173月にウィーンでのリサイタルで歌ったものです。その際ドイツ語の朗読を丁寧に指導して頂いたおかげで今回は自由に歌う事ができました。

毎回のリサイタルで「新ウィーン楽派」のシェーンベルク、ベルク、ヴェーベルンの曲を取り上げています。その中では異色の「キャバレーソング」は無調音楽、12音技法の音楽でもなくその名の通りお酒を飲みながら楽しく聴けるような曲ばかりです。でもさすがにシェーンベルクです。見事に有名な詩人たちの詩に曲をつけています。詩からいろんなことを連想しながら聴いて頂きたいのですがすべて朗読すると時間がかかりすぎてしまうので今回は要点だけ歌う前に読ませていただきました。

 

 

 

 

 

 

オペラ、オペレッタは言葉を自分の台詞として歌われなければなりません。そしてやはり伸びやかな声が要求されます。

少し前までアリアはリサイタルでは歌わないつもりでいました。実際私が毎年行っているウィーンではリーダーアーベントと題して歌曲だけのリサイタルが行われることが多いのです。でもアリアやオペレッタを歌う事で私が愛して止まないドイツリートをもっと豊かに歌える気がします。ですから次回も私に合ったキャラクターのアリアを見つけて歌うつもりです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

言い遅れましたが幸野紀子さんは今回も素晴らしいピアノを弾いてくださいました。幸野さんのピアノ伴奏に対する努力には頭が下がります。まるで職人芸のようです!

 

 

最後になりましたが芸術文化センターの女学院ホール小ホールで歌えることは、本当に幸せなことです。

そしてソロリサイタルができることも!目標に向かってひたすら頑張れることも!

今回のプログラムで演奏するのはあの時限りです。

皆様に聴いて頂けたこと本当にありがとうございました。

また次回も良い歌を聴いて頂けるよう精進いたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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